ADHDの人に向いてる仕事はどんな仕事でしょうか。この記事ではADHDの方の強みと弱みをご紹介したうえで、弱みをできるだけ表に出さずに強みを活かせる仕事をご紹介していきます。
ADHDに悩んでいる方は、この記事を読めばあなたに合った仕事を見つけられるかもしれません。是非参考にしてみてください。
ADHDの特徴 / 強みと弱み
ADHDとは「注意欠陥・多動性障害(Attention-Deficit Hyperactivity Disorder)」の略称で、発達障害の一種とされています。
ADHDの方には以下のような3つの特徴が挙げられます。
- 不注意
- 多動性
- 衝動
具体的には、忘れ物やケアレスミスが目立つ「不注意」、好きなこと以外は集中力が持続しない「多動性」、思い立ったら何も考えずに即行動してしまう「衝動性」といったエピソードが典型的で、こうした症状が日常の一部ではなく頻繁に目立つ場合にADHDだと診断されることが多いです。
参考:たわらクリニック「注意欠陥・多動性障害(ADHD)ー注意欠陥・多動性障害(ADHD)とはどんな病気?」
しかし、ADHDの方でも、その特性を上手く活かすことで社会で活躍することは十分に可能であり、現に著名人の中にADHDの方も多くいらっしゃいます。
そこでまずは、ADHDの強みと弱みを把握して、”自分に向いてる仕事は何か”を知るための足掛かりにしていきましょう。
ADHDの方の強み
ADHDは発達障害の一種であるがゆえに、マイナスポイントであると考えている人も多いですが、実際には以下のような立派な強みがあります。
- 人なつっこい
- 創造性豊か
- 好奇心旺盛
- チャレンジ精神がある
- 感受性が強い
上記の強みを上手く活かすことのできる働き方ができれば、社会で活躍することも難しくありません。
ADHDを障害の一種として考えるのではなく、人それぞれ違う性格の一種として捉えることが、こうした強みを活かすための第一歩かもしれません。
ADHDの方の弱み
一方で、ADHDの方に弱みがあることもまた事実です。よく言われるのが以下のような例です。
- 空気が読めない
- 落ち着きがない
- 注意が持続しにくい
- 衝動性が高い
- 忘れ物が多い
上記全てに共通しているのは「集中力の偏り」です。つまり集中できることとできないことの差が激しいのです。
自分の世界観に集中しすぎるがゆえに「空気が読めない」「落ち着きがない」などと言われ、自分の興味に集中しすぎるがゆえに「衝動性が高い」「忘れ物が多い」と言われることが多いのです。
しかし、こうした弱みをしっかり把握できていれば、できるだけ弱みが影響しないような働き方を選択して働くことも可能です。
ADHDの方に向いてる仕事の特徴
ADHDの特徴には「不注意」「多動性」「衝動性」の3つがあるとお伝えしました。これら3つの特徴は弱みでもあり強みでもあります。
ここからは、それぞれの特徴が活かせる職業にはどのようなものなのがあるのかについてご紹介していきます。
「不注意」が活かせる職業の特徴
あなたがもし「不注意」の特性が強く出るタイプ場合は、企画力や発想力が活かせるクリエイティブな職業に就くとよいでしょう。
「不注意」の特性が強い方は、事務作業や確認作業といった細やかな業務には向いていません。ケアレスミスや確認し忘れなどが起きやすいからです。
ADHDの方の「不注意」の原因は”何も考えていないから”ではなく、むしろ”様々なことを考えすぎているから”の場合が多いです。
そのため、このあふれ出てくるアイデアや興味の矛先を仕事に活かすことができれば、「不注意」の特性を活かして活躍することができるでしょう。
「多動性 / 衝動性」が活かせる職業の特徴
あなたがもし「多動性」もしくは「衝動性」の特性が強く出るタイプ場合は、働く時間や仕事内容が固定化されていない職業に就くとよいでしょう。
「多動性」や「衝動性」の特性が強い方は、思い立ったら行動せずにはいられません。さらに、ADHDの方の特徴としては、やりたいことがその時々で変わってしまうという特徴もあります。
そのため、自分のタイミングで自分のやりたいように働くことができるようなフレックス制度が採用されている会社や、フリーランスとして働くことで活躍しやすくなるでしょう。
ADHDの方に向いてる仕事
ADHDの方に向いてる仕事を具体的にご紹介いたします。
- プログラマー
- 動画編集
- WEBデザイナー
- 漫画家 / 作家
- 研究者
上記の仕事のように「自分のスキルが活かせる仕事」や「自分の発想力が活かせるクリエイティブな仕事」、「自分の”好き”が活かせる仕事」はADHDの方に向いてる仕事であるといえるでしょう。
ここでご紹介した仕事以外にも、あなたに向いている仕事はまだまだあるはずです。自分の特性や好きなことを理解すると選べる仕事の幅も広がっていくので、就職活動をする際は自己分析も行ってみましょう。
ADHDの方に向いてない仕事
ここからはADHDの方に向いてない仕事を確認していきましょう。
ADHDの方が活躍しづらい仕事には以下のような特徴があります。
- ノルマのある仕事
- マネジメントが必要な仕事
- 細かな作業/単調な作業の仕事
ノルマのある仕事
ADHDの方にはノルマのある仕事は向いていません。
- 営業職
- アパレル販売員
上記の職種はノルマが課せられていることが多いです。
ノルマのある仕事の場合、働き方に強制力が生まれてしまうために自分のペースが乱れてしまい、特にADHDの方にとっては大きなストレスになってしまいます。
上記に紹介した営業職やアパレル販売員の中にもノルマのない会社は多く存在するので、気になった場合はよく調べるようにしましょう。
マネジメントが必要な仕事
マネジメントが必要な仕事もADHDの方には不向きだと言えます。
- 秘書
- マネージャー職
- 現場監督
上記のような職種は常にマルチタスクになることが多いです。スケジュールの管理から人の管理まで、気にかけるべきことが多いため、自分の管理も苦手なADHDの方には向いていません。
細かな作業/単調な作業の仕事
ここまでの内容を踏まえて、もはや言うまでもないかもしれませんが、細かな作業や単調な作業の仕事はADHDに方には不向きです。
- 事務職
- 工場作業員
上記の職種は仕事内容に慎重さが求められたり、単調な仕事だったりとADHDの方には向いていない仕事であると言えます。
いろんなことに興味をもってしまい、1つのものごとに集中し続けることが苦手なADHDの方にとっては作業効率がかなり落ちてしまいます。
ADHDの方が仕事で活躍する方法
ここまでADHDの方に向いてる仕事をご紹介してきました。
では実際にADHDの方が仕事で成果を上げるために工夫できるポイントはどのようなものなのでしょうか。以下に3つまとめてみましたので、気になるものだけでも是非確認してみてください(ジャンプリンクになっています)。
自分の得意な分野のスキルをのばす
先の文章でADHDの方には「自分のスキルが活かせる仕事」が向いていることをご紹介しました。
ADHDの方は自分の興味の対象であれば集中して取り組むことができるため、自分の得意な分野のスキルを一生懸命にのばしましょう。
あなたが苦手な分野は他の誰かの得意分野かもしれません。適材適所で役割分担をして、あなたが活躍しやすい環境を自ら作っていきましょう。
整理整頓をする
ADHDの方は興味が移りやすいため、集中力が切れやすいです。
そのため、仕事をする環境は常に整理整頓をして、余計なものが視界に入らないようにしておくと、高いパフォーマンスを発揮しやすくなります。
また、整理整頓をすると決めたら今すぐにやってしまいましょう。
ADHDの方はスケジュール管理が苦手なため、やると決めても忘れてしまったり、先延ばしにしてしまったりしてしまいがちです。
「衝動性」を活かして、やると決めたそのタイミングでやってしまうことをおすすめします。
ToDoリストの作成する(付箋がおすすめ!)
ADHDの方はタスクの管理が苦手です。それはやるべきことが整理できておらず、忘れてしまうからです。
そこでおすすめするのが、付箋を用いたToDOリスト管理です。
メモ帳やスマホやPC内に書き込んで管理するのもよいですが、ToDoリストが常に視界に入っている状態でないとADHDの方は忘れてしまいます。
付箋であれば、PC画面やキーボードの隅に貼っておけるので、常に視界に入りますし、タスクを終えたら簡単に捨てることができるのでおすすめです。
ADHDの方が向いてる仕事に就職する方法
最後に、ADHDの方が向いてる仕事に就職する方法を3つご紹介します。
- 大手就職エージェントを利用する
- 専門の就職エージェントを利用する
- スキルを身に付けてから就職活動を始める
大手就職エージェントを利用する
大手就職エージェントとはリクルートやマイナビのことです。
就職活動を始めるのであれば、まずは聞いたことのある大手エージェントに登録をしてみて情報収集から始めるのもよいでしょう。
専門の就職エージェントを利用する
就職エージェントの中にはADHDなどのいわゆるハンディキャップを背負った方を専門にしたエージェントも存在します。
こうした専門のエージェントは、ADHDの方に特化した就職ノウハウをもっているので、就職成功率は大手エージェントよりも高くなる傾向にあります。
大手エージェントと同時に登録をして比較をしてみるのもよいでしょう。
スキルを身に付けてから就職活動を始める
「就職はしたいけど、アピールできるスキルが何もない」という方は、プログラミングなどのスキルを身に付けてから就職活動をするという選択肢もあります。
自分のスキルを活かして仕事をしたいという方は、無料のプログラミングスクールに通ってみるのもよいでしょう。